UNKNOWN'S

誰も知らないだとかそういうことさ

うつくしいひとたち

先日、MEKURUという雑誌を購入しました。購入理由は「マリウスの写真がとんでもなく美しいから」というもので、非常に俗っぽいものです。それはともかく、とってもとっても良かったです。

何が良かったかって、表紙は酒井駒子さんだし、特集は「10代という季節」。この特集がとってもとっても良かった。写真も全部全部綺麗で、10代ってこんなにうつくしいのかしら、と考えてしまいました。私だって同じ10代だけれどこんなにうつくしくはないのに、特集されている橋本愛ちゃん、マリウス、広瀬すずちゃん、みんなみんなうつくしくて、とってもとっても羨ましい。朝井リョウさんの「桐島、部活辞めるってよ。」を初めて読んだ時のような、チャットモンチーの曲が帰路の電車の中で私に訴えかけてくるときのような、そんな感じがしました。どれもこれも10代というものがテーマで青春というものがテーマなのだけれど、そういうものが大好きな私にとってはクリーンヒット。夢中でページをめくるというよりは、1ページ1ページ深呼吸をしてページをめくって恐る恐る読むようなそんな感じ。私にはないものをきっと彼らが持っていて、私はそれを遠くから眺めているのです。言葉にするとすごく恥ずかしいけれど、本当にそんな感じなのです。私はこんなに輝くもの持っていませんし、羨ましいと同時に私はこういう人たちを眺めている方が、好きで、私はこういうものは欲しくないと思いました。嫌っているとかなんだかいやだとかそういう意味ではなく。

私の中のちょっとしたサブカル心というか、こういうものに憧れる夢見がちな性格がとってもくすぐられました。憧れるだけで欲しくはないのですが。何度も言いますけど。私は他人が持っている青春が好きなのです。私自身10代で、いわゆるJKで、少し大人の方から「10代っていいねぇ」と言われますが、皆さんが思うような青春は過ごしていないのです。

橋本愛ちゃんの「まだ18なんだなって」、マリウスくんの「同い年の人よりも色んなものを見ている」とか、広瀬すずちゃんの「学校に通えるからこの歳でよかった」、全てニュアンスですがこんな言葉、私は言えないし私に無いものをぜんぶぜんぶ持ってるってこんなにうつくしいのかって。こんな人たちを10代と呼ぶのだ、とふと思ってしまいました。もう10代やめたい。今すぐやめたい。10代っていいねぇって私も外野席から言いたい。こんな人たちと一緒の10代なんて辛すぎる。私は少なくとも1年弱はJKで、あと3年弱は10代なのです。嫌味とかそういう意味で言っているのではありません。

いま綴っているこういう言葉を、若かったねぇって早く言いたい。言えるようになるころにはこういう発作みたいなものもなくなっているんじゃないかと思います。そうであってほしい。10代ってうつくしい、きらきらしてる、私こんなもの持ってないのに、と思考がぐるぐるするときは止せば良いのに、桐島~を読み返してしまったり、チャットモンチーをエンドレスで聞いてしまったりするのです。それで自分で自分を抉るのです。不毛過ぎて笑えるのだけど、やめられない。これが何だか楽しくて辛いから10代のうつくしさを遠くの方から覗き見るのはやめられないのです。そんな自傷行為にも似たことを繰り返していたら感想を書こうと思ってから2週間以上経ってしまったのです。

桐島~とかチャットモンチー好きな人はきっとMEKURUのVol.2は気に入ると思います。ぜひ手に取って私と同じように10代ってうつくしい、辛い、もう嫌だというバカみたいなことを行いませんか。

最近の私はこんなふうに過ごしていました。以上近況報告。